ちょっといいはなし~(前)【人生の転機】―3

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         💔 お誕生会は毎年いちご狩り、子供・孫・ひ孫と

   お転婆でおちゃめな義母が100歳になりました

義母はこの2月に100歳になりました。大正11年関東大震災の前年に生まれ、

3男1女に恵まれましたが、40代で夫と死別。その後独り身で令和まで

生き抜いてきました。お洒落でお転婆で、好奇心旺盛な義母のエピソードを

ご紹介したいと思います。

 100歳の壁

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    💔 孫から折に触れて贈られるお花と

義母は過去に一度も大病をしたことがないそうです。

昔の女性のたしなみとして、入院するときに備えて新品の寝巻を3着

用意していましたが、結局使わずじまいでした。

生まれて初めて高熱を出したのは、92歳のときにかかったインフルエンザ。

丈夫で元気でしたが、さすがに去年(2021年)はあちこちに不具合が出て

短期入院も経験しました。 「100歳の壁」は果てしなく高い! と

思いましたが、無事100歳を迎えることができました。

 義母の人生

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    💔 お誕生会はいつもいちご食べ放題と回転寿司、たくさん食べるぞ!

義母は福島の庄屋の次女として生まれました。最初の婚約者は戦死してしまい、

従兄弟と結婚し、3男1女に恵まれました。戦後、義父は東京で工場を

経営しますが、48歳で病死してしまいます。そのとき義母は43歳。

末っ子である夫はまだ中学生でした。 多難な人生の中、持ち前の明るさと

気丈さで再婚もせず、自分の信念に従ってまっすぐに生きてきました。

91歳のとき、なにくれとなく面倒を見てくれていた義姉が病気で亡くなり、

それを機に現在の老人ホームに入居しました。それ以来、唯一の嫁である

私との関りが多くなりました。

 義母ってどんな人?

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    💔 コロナ禍、面会室で息子と。夏でも長袖が矜持

一言で言うと、働き者で、何でも自分のことは自分でやろうとする

しっかり者です。今でこそほとんどをベッドの上で過ごしていますが、

それまではきれい好きで、片づけ上手。昔の人には珍しく思い切りよく物を

捨てられる人でした。また、何 でも自分のことは自分でやろうとして、

お転婆を発揮してヒヤヒヤさせられることもありました。

例えば、背が届かないところの物を取ろうとして椅子ごとひっくり返って

しまうこともあり、生傷が絶えませんでした。

ある時、義母が額に青あざと大きなタンコブを作り、壁掛け時計を抱えて

ホームの事務室に現れて大騒ぎになりました。

早速、夫と訪問し義母に事情を聞くと「時計が遅れているようなので、

事務所で見てもらおうと思った」ということでした。時計はベッドの上に

あり、義母がベッドから時計を持ったまま頭から落ちたことは明白でした。

夫に「大けがしたらどうする」と大目玉をくらうと、義母は、ちょろっと舌を

だし「でも、時計は無事だったわ」とにっこり笑いました。

それから義母の部屋の高い所にあるものはすべて下ろされ、乗りそうな

椅子などは撤去されました。それでも、絶対に手が届かないところにある物が、

いつのまにか動いている不思議なことは起こり続けました。

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【ケアマネを もてなしあとで 寝込む祖母(シルバー川柳)】