私の選択「小さな暮らし」【人生の転機】―3

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🧿 「介護付き有料老人ホーム」からは、雪を被った比良山系が望める

「終の棲家」選び、3つの選択肢その先に見えるのは?

琵琶湖岸に位置する「介護付き有料老人ホーム」を「終の棲家」に選んだのは

なぜか、私の目の前には3つの選択肢がありました。それぞれのメリットと

デメリットに触れながら、紹介していきたいと思います。

私の目の前には3つの選択肢が

61歳で定年退職すると待ってましたとばかりに始めたのが、海外旅行、

文化芸術鑑賞、ボランティア活動、毎日を丁寧に過ごすこと。資産の

把握と整理等々。

次に、「終の棲家」について考えること。60歳代の親世代は、80・90歳代。

「自分が年寄りなんて思ったことがない」「自分の老後なんてまだ考えられない」と

言いながら、友人の多くが親の介護に時間を費やしていました。

5人兄妹の末っ子の私は、48歳で86歳の父を、57歳で92歳の母を

見送っていました。老いていく両親の姿を見ながら、どうすることが両親の

幸せな最期につながるのか子どもたちで決めることの難しさをつくづく

感じていました。そんな経験から、「身仕舞いの仕方」までは無理だとしても、せめて「終の棲家」ぐらいは、判断力が確かな内に自分で決めたいと強く

考えるようになっていました。

選択肢は3つ。1つ目は京都府南部の山あいにある自宅。2つ目は

三重県南部の漁村にある夫のふるさとに夫自ら建てたログハウス。

そして3つ目が「介護付き有料老人ホーム」でした。

選択肢その1 山あいの住宅地にある自宅

30数年前に雑木の山を切り開いてできた住宅地の一角にある自宅。

夏には蛙・秋には虫の大合唱、季節毎の小鳥のさえずりに心和む場所です。

ご近所の方々と気心も知れていて、何かあれば助け合える信頼関係も

できています。何よりも、人生の最盛期=子育て期を過ごした町、

子どもたちにとってはふるさとです。

3人の子どもたちは、大きな病気や怪我も、高校や大学受験もここで

乗り越えてきました。たくさんの苦労と喜び、思い出が詰まった自宅。

建て売りの安普請だった家を、子どもの成長に合わせて、あるいは、

地元の小学校に体験入学するためにアメリカから帰ってくる孫たちを

迎えるために、増改築を繰り返して作りあげていったお気に入りの自宅。

66歳で私が脳出血に倒れるまでは、当然ながら、愛着のあるこの自宅が

「終の棲家」の第1候補でした。が、愛着いっぱいの自宅ではあっても、

身障者になってみると思わぬデメリットがたくさんあったのです。

自宅を出て「介護付き有料老人ホーム」に入居してから間もなく3か月。

歩行数は大幅に伸びました。

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     🧿 「介護付き有料老人ホーム」入居前後1か月の歩行距離比較

山あいの自宅とは対照的に周りの道はすべて平ら。出かけなくても楽しく

体を動かせる場所もあります。

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     🧿 施設の敷地内には、1kmの遊歩道が整備されています

やってきました終の棲家へ―「小さな暮らし」スタート

2021年11月1日、予定どおりやってきました終の棲家へ。

自宅の4分の1程の、文字通り「小さな暮らし」の始まりです。

荷物は自家用車で少しずつ自宅から運んでは片付け、片付けては運び、

1日目からスッキリ「小さな暮らし」のスタートです。

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    🧿 自室ベランダからの風景……この風景に一目惚れして

コロナ禍の中でのお引っ越し

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ミニバンの自家用車に、パソコン用のデスク、パソコン、プリンターを

積み込み、空いたスペースに洗面・入浴・化粧用具、2日分の食料・調味料、

最低限の食器類、小さな鍋・釜、積めるだけの衣類を詰め込んで、

京都府南部の山間にある我家を夫と2人で出発しました。

1時間余りで終の棲家となる滋賀県の「介護付有料老人ホーム」に到着しました。

後30分ほどと見通しが立ったところで電話を入れておいたので、

4人のスタッフが台車を持ってスタンバイしてくれていました。

生活部のスタッフによって荷物がどんどん運び込まれる一方で、

夫と私は応接室に招き入れられ、総支配人、看護師長、

担当コンシェルジェ等から歓迎のご挨拶を受け、すぐに部屋に飾れるように

アレンジメントフラワーのプレゼントを頂きました。

アッという間に荷物は運び込まれ、これから48時間は自室隔離期間です。

「レストランから食事を配膳しましょうか」と聞いて頂いたのですが、

レストランの食事はレストランで始めたいと思っていた私たちは、

持ってきた食材で48時間をしのぐと決めていました。

購入した家具や電化製品は、営業部のスタッフと電話でやり取りしながら

配置を決め、立ち合ってもらって前以て入れておいたので、

すぐに生活を始めることができました。

グッスリ眠って爽やかに迎えた朝

「小さなお引っ越し」「優しいスタッフ」であっても、やはりよほど

疲れていたようです。初めての場所、初めてのベッド、布団、枕でも、

夜中に一度も目を覚ますことなくグッスリ眠って爽やかに朝を迎えることが

できました。

寝室のカーテンを開けると対岸から部屋のすぐ下まで伸びた金の道。

そうそうこれなんです。ここを選んだのは。

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その翌日は11月3日の祝日。この日も晴天で、空には見事な光のカーテンが。

そしてカヌー教室の楽しそうな子どもたちの声が聞こえてきます。

葦林を挟んだ距離感と5階という高さが幸いして適度な賑やかさ。

もうそれだけで、ここに決めて良かったと思えた

自室隔離期間の48時間でした。

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    🧿 館内巡りでこれからの生活をイメージ

入居3日目の正午過ぎ、晴れて自室隔離から解放され昼食前に

コンシェルジェの案内で館内を巡りました。入居を決める前に

2回見学はしていたのですが、その時は緊急事態宣言中でごく限られた所しか

見ていなかったのです。

まず生活に欠かせないゴミ置き場は、2部屋挟んでゴミステーション。

いつ出しても良いそう。次に郵便物や施設からのお知らせが入る

ポストステーション。

それから麻雀、囲碁、その他の趣味の部屋。夫が興味を示したのは

ビリヤード・工作室。いずれゆっくりサークル活動の様子や、

個人でも使えるかどうか等探ってみようと思いながら回りました。

最後に、私がもっとも心配していた温泉と機能訓練室を案内してもらいました。

さすがに高齢者住宅だけあって、温泉には4つ脚の杖や、

シャワーチェアが置かれていて、浴槽の中にも手すりがついています。

これなら私一人ででも温泉に入り温泉効果の恩恵にあずかれそうです。

機能訓練室は1階の琵琶湖に面した開放的な場所にありました。

障害のあるなしに関わらず、2人の理学療法士さんの指導の下で

それぞれに合った機械を使って1時間訓練ができます。私たちは

週2回の予約を入れることにしました。

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見学の翌々日から始まった機能訓練。理学療法士さんの指導で早速

訓練を始めた夫、元気な夫はジム感覚でそれからレストランへ。

毎食、肉か魚のメニューから選んで注文するのだそうです。

この日私たちは、肉料理を選びました。

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11月10日頃冬鳥が渡ってきて湖は賑やかになりました。

名前はまだ知りません。これから、渡ってくる鳥の名前を調べたり、

施設の周りに生息する動物や植物の生態を調べたり、

新たな趣味が加わりそうです。

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🧿 終の棲家―人生を豊かに生きるための選択

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【検査あと 妻のやさしさ 気にかかり(シルバー川柳)】