🌸 「エポック(淡ピンク)」「プリティーリオ(濃ピンク)」
「ブラックナイト(デコラ咲き)」
「マグナ(ポンポン咲き)」
「セイパウエル(ポンポン咲き)」
クラッシックでモダンな花
愛知県豊橋市は日本の電照菊*発祥の地であり、現在でも渥美半島周辺は菊の
出荷が盛んな場所です。今回はそんな菊の一大産地である愛知県で育てられた、
進化を遂げているモダンなマム(西洋菊)をご紹介します。
マム(菊)の基本情報
□学名:Chrysanthemum
□分類:キク科キク属
□英名:Chrysanthemum
□和名:菊
□原産地:中国、日本
□出回り時期:一年中
「マム」の語源
学名のChrysanthemum(クリサンセマム)から「マム」と呼ばれるように
なりましたが、元々の語源はギリシャ語で「金の花」を意味しています。
🌸 「エポック」
花言葉
マム(菊)全体の花言葉
「高貴」「高潔」「高尚」
色別の花言葉
赤「あなたを愛しています」 白「誠実」黄「長寿と幸福」
海外の花言葉
Cheerfulness(上機嫌、元気)
You’re a wonderful friend(あなたはとても素晴らしい友達)
🌸 電照菊の温室
短日植物と電照菊
植物には昼の時間が長くなる頃に花をつける「長日植物」と夜の時間が
長くなる頃に花をつける「短日植物」日の長さに関係なく花をつける
「中性植物」がありますが、今回ご紹介している菊は短日植物の仲間です。
葉が暗闇の時間を感じとり、蕾を付ける仕組みを利用したのが
「電照菊」です。通常であれば夏至から冬至の日の短い期間にしか蕾を
付けなかった菊を、光をコントロールすることで蕾を付けることが
できるようになり、一年中途切れることなく菊を咲かせることが可能になりました。
🌸 「プリティーリオ」
菊の種類
菊の切り花には大きく分けて4つの種類があります。
昔から仏花などで使用されている、白や黄色、紫などの菊が「輪菊(リンギク)」。
1本に小ぶりな花が何輪もついている、素朴で和の雰囲気がある「小菊」。
これらは日本で昔から親しまれているタイプの菊です。
こういった和風の菊に対し、小菊がヨーロッパで品種改良され、
カラフルで小菊より大振りな花なのが「スプレーマム」(スプレー菊)。
そして、今回ご紹介しているのが、スプレーマムと同じく主にヨーロッパで
品種改良された西洋菊である「マム」です。
専門用語で「ディスバッドマム」という名称もありますが、通常花屋では
こういった花を総称して「マム」と呼んでいます。
マムは複数できた花芽を摘み、一輪に養分を集中させて大きく豪華な花に
育てます。この方法から前出の「ディスバッドマム」の名が付きました。
ちなみに英語では”disbud mum”と表記し、disbudとは
「(形を整えるために)芽を摘む」といった意味があります。
🌸 「エポック(デコラ咲き)」
「セイオペラピンク(ポンポン咲き・淡ピンク)」
「ソウルス(ポンポン咲・複色ピンク)」
母の日の花
オーストラリアやニュージーランドも日本と同じように5月の第二日曜日が
母の日にあたりますが「マム」が母の日の花として定着しています。
気候が日本と反対のオセアニアではマムが旬の時期であることや、
「Mum(ママ)」の名が付いていることに由来するようです。
さまざまな花の形
マムには同じ花とは思えないほど、異なる咲き方の花があります。
■ピンポン咲き
丸くピンポン球のような咲き方をするタイプ。
ピンポン咲きタイプのマムはアレンジメントにも加えやすい花です。
また、写真のように色違いのピンポン咲きマムをブーケにすると、
てまりのような和の雰囲気に。
🌸 「ソウルス(複色ピンク)」「すもも(複色オレンジ)」
「セイカーク(黄)」「セイロッサ(赤)」
■デコラ咲き
花弁(花びら)のサイズはさまざまで、大ぶりで華やかな
印象の咲き方をするタイプ。
🌸 「エポック(ピンク)」「エポックアプリコット(オレンジ)」
■スパイダー咲き
細い花弁(花びら)が放射状に延びるタイプ。
🌸 「チスパ(オレンジ系・スパイダー咲き)」
「ブラックナイト(赤・デコラ咲き)」
🌸 「アンテナ(緑・デコラ咲き)」「フィーリンググリーン(ポンポン咲き)」
「サルデナ(淡緑・デコラ咲き)」「ゼンブラライム(濃淡緑・デコラ咲き)」
今回はいままでの菊のイメージを覆すような、これが菊?と思うような
品種をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
菊=仏花といった固定観念にとらわれず、こんなモダンなマムを
ぜひ楽しんでみてください。
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