新しくなった特急踊り子号で、伊豆の温泉巡りへ!
大の鉄道好きのYASCORN(やすこーん)さんが、気軽に行ける1泊2日の
女性一人旅に行ってきました! 電車とバスで巡る伊豆の解放感あふれる
温泉とグルメの旅です。
特急スーパービュー踊り子が廃止。新車両に生まれ変わりました
伊豆と聞くと、小学生のときに読書感想文を書いた、川端康成作
『伊豆の踊子』がまず浮かびます。そういえば、あれも主人公が伊豆へ
一人旅に行く話でした。 そして、そこから名付けられた特急「踊り子」号。
2020年3月14日に今まで活躍していた特急スーパービュー踊り子が
廃止され、後継として運行が始まった新車両の特急「サフィール踊り子」、
そしてE257系を改造した新しい特急「踊り子」。今回は、まだ乗ったことが
ないこれらの列車に乗車して、伊豆の旅を楽しみたいと思います。
🔘 リニューアルされたE257系特急「踊り子」
行きは東京駅からE257系特急「踊り子」に乗車します。E257系は、
中央線特急「あずさ」や「かいじ」として活躍していた車両。それを改造し、
特急「踊り子」として使用しています。車体のカラーは、伊豆の空と海の色を
イメージした、ペニンシュラブルーが基調です。
🔘 空と海の青色が美しい
🔘 座席も同色
この日は突き抜けた晴天でした。まさに空も海もペニンシュラブルーです。
ちなみにシートのモケット(布地)もこの海の色をしていました。
シートは座り心地よく、窓側にはコンセントが付いています。
これは便利。指定する際は、海側の席がおすすめです。
お得な「南伊豆フリー乗車券」を事前に購入しておこう!
🔘 上2枚が南伊豆フリー乗車券、下は帰りの特急券
今回の旅は「南伊豆フリー乗車券」というきっぷを使います。このきっぷで
東京都区内から伊豆急下田までの往復乗車券と、連続する2日間の
南伊豆フリーエリア内の伊豆急行線、および東海バスが乗り放題になります。
発着駅は横浜市内、小田原も選べます。 東京都区内からだと、
おとな1人で現在6270円。伊豆急下田駅までの往復乗車券だけで
7920円するので大変お得です。別途、特急券を買えば特急にも乗れます。
ちなみにこのきっぷは使用する前日までに買わないと
ならないのでご注意ください。
🔘 駅弁「品川弁当」(大船軒)
東京駅で買った駅弁は、大船軒の「品川弁当」。しらすごはんや鯨カツ、
鎌倉ハムなど品川・江戸に縁のある食材が使われていて、見た目も華やかな
お弁当です。近場でも、青い空と海を眺めながら列車に乗って駅弁を
食べると、一気に旅気分が高まります。
🔘 キンメ電車の先頭・最後尾は座席に傾斜がある展望室車両
このまま伊豆急下田駅まで行ってもよいのですが、熱海駅から別の列車に
乗り換えます。ただし南伊豆フリー乗車券では、熱海駅で改札外に出ることは
できません。 さて、こちらは「キンメ電車」と呼ばれる、伊豆の名物・
金目鯛をイメージした赤い列車。「リゾート21」という鉄道車両で、
乗って楽しい大好きな車両です。
🔘 キンメ電車にはたくさんのキンメダイ
キンメ電車にはキンメダイがあちらこちらに描かれています。車体横には
キンメダイの絵がラインのようにずらり。たまに違う子も混じっているので、
ぜひ探してみてください。
🔘 展望室
🔘 海を向いている座席のある車両
そして座席のシートもキンメダイ柄。先頭車両と最後尾には展望室があり、
座席が階段状になっています。やはりここが一番人気。海側を向いている
座席などもあり、好きな場所を選んで座れます。こちらは全車自由席の
🔘 展望室から見た景色
私は展望室の最前列に座りました。ただし、海側はすでに埋まっていたので
山側に。前面も窓が開けているので、展望は抜群。運転士さんもこんな日に
運転するのは気持ちがいいだろうなあ。リゾート21は昭和61年に
🔘 伊豆高原ですれ違った黒船電車
途中の伊豆高原駅で、もう1つのリゾート21である「黒船電車」と
出合いました。車両の造りは同じですが、内装やコンセプトが全く違います。
機会があれば、ぜひ乗車してみてください。
伊豆熱川駅では、解放感抜群の熱川温泉「高磯の湯」へ
まずは伊豆熱川駅で下車します。伊豆急沿線は温泉が豊富。街中には
あちらこちらに温泉やぐらがあり、湯けむりがもうもうと立っています。
🔘 (左)こちらで卵を茹でられる(右)お湯かけ弁財天
目的地の温泉に行く途中で、お湯かけ弁財天に立ち寄りました。こちらにも
温泉やぐらが立っていて、硫黄臭が立ち込めます。その脇の弁財天さまの
立像に、お湯をかけつつ願い事をするとかなうそう。体全体に
かけさせていただき「痩せますように」とお願いしました。
🔘 熱川温泉「高磯の湯」
駅から10分ほど歩き、目的地の温泉「高磯の湯」に到着。ここは海を
眺めながら入れる温泉です。なんといっても開放感が抜群なのです。
天気に恵まれたこの日は、伊豆七島が見渡せました。ぬるめのお湯で、
いつまでも海を見ながらつかっていられます。
🔘 海女の小屋・海上亭の海鮮丼とあおさ汁
🔘 海が目の前
温泉に入るとなぜかお腹がすきますね。伊豆熱川駅から熱海方面の列車に
乗り、川奈駅へ。こちらには行きつけの「海女の小屋 海上亭」という
海鮮丼屋さんがあります。以前はよく車で来ていたのですが、今回徒歩で
行ってみたら、急坂な上、結構遠いので大変でした。
歩きはおすすめしません……。
しかし久しぶりに出合えた海鮮は最高の味!
海を見ながら食べられるのもうれしいです。
🔘 川の向こうの建物が東海館
帰りはお店から歩いて3分の所にあるバス停「いるか浜」から、バスで
伊東駅方面に向かうことにしました。ただしバスは1時間に1本しか
ないので気をつけて。乗車してスマホでGoogleマップを見ていたら、
ちょうど次の目的地近くをバスが通りそう。急いでボタンを押して下車します。
降りた場所のきれいな川には鯉がたくさん泳いでいました。
🔘 東海館はかつて温泉旅館だった
東海館は1928(昭和3)年に庶民の温泉宿として開業。
建物は伊東市指定文化財となっています。1997(平成9年)まで
温泉旅館として営業していましたが、今は観光施設として入館することが
できます。土日は温泉にも入れますが、この日はあいにく平日でした。
増築された3階建ての木造建築は、見所満載です。和風建築がお好きな方は、
時間を取ってじっくり見ることをおすすめします。
伊東駅で購入した駅弁・祇園の「いなり寿し」、そして2月の河津桜
東海館から伊東駅までは徒歩10分足らず。駅から再び電車に乗りますが、
その前に伊東駅で夕飯用の駅弁を買おうと思います。駅弁は、昼間のうちに
電話して取り置きしておいてもらいました。
その10年後に、伊東駅で伊東初の駅弁として、いなり寿しを販売開始。
老舗の駅弁屋さんです。
🔘 駅弁の祇園の「いなり寿し」と「ポリ茶瓶」
こちらでは、懐かしいポリ容器のお茶も売られています。お湯は言えば
入れてもらえます。レトロな掛け紙のいなり寿しと並べると、まるで
昭和の時代に汽車旅をしているかのようですね。
🔘 河津桜と特急スーパービュー踊り子
伊豆急の駅はそれぞれに見所が多く、本当は全駅降りたいくらい。
しかし今回は特急踊り子号の時間に合わせて出発が遅めだったので、
もう宿に向かいます。時間があれば伊豆高原の温泉や大室山にも
2月には、川沿いに咲く見事な河津桜と、
廃止直前の特急スーパービュー踊り子号を同時に見ることができました。
本日のお宿は、伊豆下田 河内温泉 千人風呂の「金谷旅館」
🔘 金谷旅館
今日の宿のある蓮台寺駅は、終点伊豆急下田駅の1つ手前。到着時はもう
真っ暗でしたが、宿は歩いて5分かからない場所にあるので迷わず行けました。
今日泊まるのは千人風呂で有名な、金谷旅館。こういう佇まいの旅館に
泊まるのは久しぶり。いいですねえ。
🔘 金谷旅館で泊まった部屋
創業150年の金谷旅館で泊まった部屋は、離れのような作りの
落ち着いた和室。もともとは茶室だったようです。金谷旅館の水道の
蛇口から出るお湯は、すべて温泉のお湯だそう。ぜいたくですね。
お部屋にお風呂もありましたが、もちろん使わず、大浴場の温泉へ。
🔘 婦人大浴場
こちらの温泉は掛け流しの自家源泉。弱アルカリ性の単純泉です。
「日本一の総檜風呂」と呼ばれる千人風呂は、主に男性が使う方のお風呂のこと。
混浴なので、女性も入れます。混浴は初めてなのですが、
もし私が入っていったら……と想像したら、男性の方がびっくりするかも、
と申し訳ない気持ちになってきました。なので、千人風呂は人が少なさそうな
明日の朝入ることにします。
そして女性風呂もこんなに広くて立派。しかも貸し切り状態で、
うれしくて奥の深めの所で100m分ほど泳いでしまいました。
パンフレットにも「裸で泳げると喜ばれており」とありましたが、
まさにその通りでした。
🔘 祇園の「いなり寿し」と「ぎおんのからあげ」
温泉に入るとなぜかお腹が空きますね(2回目)。夕飯は、先ほど伊東駅で
買った「いなり寿し」と「ぎおんのからあげ」。ビールは宿にも自販機が
ありましたし、宿から5分くらいの場所に、コンビニもあります。
まずは大きなぎおんのからあげをパクリ。国産鶏もも肉を使用した
からあげは、味がしっかりしていてビールと相性ぴったりです。
そして甘めのいなり寿しは、噛むと煮汁がジュワッ。こちらもどんどん
食べ進められる味です。温泉入ってビールとからあげ……ああ、幸せ。
食べてすぐ寝たら、今日お参りした弁天様が笑っている夢を見ました。
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