北海道ガーデン街道「カルチャー編(旅行)」―2

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    北海道ガーデン街道を2泊3日で巡るモデルコース

十勝から旭川を結ぶ約250kmには「北海道ガーデン街道」と呼ばれる、

すばらしい庭が点在しています。見頃は初夏から秋。雄大な景色が

堪能できるガーデンです。

六花の森|お菓子屋さんのすてきな庭

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ガーデン街道を見て回るには、朝早くから動くことが肝心です。車で巡る

モデルルートは、十勝エリアからスタートすることをおすすめします。

午前9時から10時ごろにとかち帯広空港に到着、ここから車で約20分の

位置にある「六花の森」に向かいます。こちらは北海道を代表する

お菓子メーカーの「六花亭」が運営。 六花亭といえば花柄の可愛らしい

包装紙が有名ですが、そこに描かれた花々「十勝六花」が実際に咲くのが

こちらのガーデンなのです。 十勝六花とは、十勝を代表する花、

ハマナシ(地元ではハナマスではなくハマナシと呼ばれています)。

オオバナノエンレイソウカタクリ、エゾリュウキンカ、エゾリンドウ、

シラネアオイの総称です。

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実は、もともとこの敷地は川原でした。そのため、森の中心部を囲むように

美しいせせらぎが流れています。初夏の川べりにはサクラソウ

仲間である「九輪草」が咲いています。 

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森の中にはクロアチアの民家を移築した、素朴な7つの小さな家が

点在しています。それぞれが小さな作品館になっていて、その中のひとつで

ある「花柄包装紙館」の中は壁一面が包装紙柄に! 描いた花を切り取って

レイアウトした、制作過程も展示されています。

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「六花の森」のもうひとつの楽しみは、できたてのお菓子がいただけること! 

実はこの場所は六花亭を代表するお菓子「マルセイバターサンド」の

工場が隣接していて、出来たて、クリームを挟んだばかりの

マルセイバターサンドがいただけるのです。

静かな森をゆっくり散歩した後は、おいしいお菓子でティータイム……

そんな理想の休日を満喫できる、すばらしいガーデンです。

十勝ヒルズ|花と国宝級の食を楽しむ

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先ほどご紹介した「六花の森」から車で約30分。十勝平野を見下ろす丘の上に

位置するのが「十勝ヒルズ」です。こちらは豆問屋さんが運営している

「花・食・農」をコンセプトにした場所。ガーデンはもちろん、美味しい

レストランが併設されていますので、ガーデンの散策前にランチを

いただくのがおすすめ。

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ハンガリーの名店で働いていたモルトヴァン・ヴィクトルさんが

ヘッドシェフを務める「ファームレストラン ヴィーズ」。園内で栽培した

採れたての野菜や、ハンガリーの国会によって『国宝』として認定された

「マンガリッツァ豚」を使った、ハンガリー料理がいただけます。ちなみに、

世界中で食べられる国宝は「マンガリッツァ豚」だけです。

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ランチの後はガーデンへ。ぜひ見ていただきたいのが、ルリイロトンボが

生息することから名付けられた「トンボ池」の周辺です。大きな柳と睡蓮が

浮かぶ姿はモネが描いた庭のよう。

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他にもガーデン内には食にこだわる十勝ヒルズらしい、フルーツの香りや、

紅茶の香りなど食べ物にまつわるおいしそうな香りのするバラを集めた

ユニークな庭があります。 ただ、今年は雪が少なかったことや、5月に

十勝地方に猛暑日があった影響でバラの花が芳しくなく、

ガーデナーさんがとても心配されていましたが、私が訪ねた6月には

新芽が芽吹き始めていました。見事な花も魅力的ですが、過酷な環境にも

めげず、新たな花を咲かせようとする姿を見つけるのも、

ガーデンが楽しくなる理由のひとつではないでしょうか。

真鍋庭園|これが日本?樹木の美しさを知る場所

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1日目の最終目的地は帯広の中心部近くに位置する「真鍋庭園」へ。

こちらのガーデンの見どころは何といっても二千数百種近くの多種多様な

樹木。もともとは造園のプロに樹木の使い方を見せるために作られた

見本園がその成り立ちなので、日本庭園・西洋風庭園・風景式庭園といった

スタイルの異なるガーデンが見られるユニークな場所です。

さらに魅力的なのが、芝生の園路! こちらでは芝が立ち入り禁止の

場所ではなく、なんと通路に。ふかふかの芝の感触を楽しんでほしいと

いうことから、このスタイルになったとか。写真のピンクの植物は

花ではなく「メギ」の木の一種。まるで色鉛筆のようにさまざまな色の葉を

持つ木が園内をカラフルに染め上げています。驚くような色合いを持つ

木々を愛でながら、ふかふかとした芝生の園路を歩く、至福のひとときです。

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園内の中心部にある芝生広場には巨大な「西洋シロヤナギ」が。

モネの作品にたびたび登場するのがこの品種です。

写真の西洋シロヤナギを見ると、のれんのようにスパッと枝が

刈り込まれているのが気になりませんか? ヨーロッパではこの木が

放牧地帯によく植えてあり、家畜が垂れ下がる葉先を好んで食べてしまい、

前髪を切り添えたような姿になってしまうのだそう。家畜のいない

真鍋庭園ではわざわざ刈り込んで、現地の姿に合わせています。

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園内の奥にはまるで鏡のように景色が写り込む、美しい池があります。

ここはニジマスが泳ぎ、野生のカモが到来する、木々に囲まれたとても

静かな場所。1日目の終わりは、夕日に水面が輝く時間にこの池の

周辺を散歩してみてはいかがでしょう。

紫竹ガーデン|60代から作り始めた夢の野原

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2日目は帯広市内から車で約30分の「紫竹ガーデン」へ。

この日は紫竹ガーデンでお花畑を眺めながらの朝食を予約してみては

いかがでしょう。こちらでは十勝の旬の食材をたっぷり使った料理をはじめ、

サンドウィッチやハッシュドポテト、チキンなどの盛りだくさんの

メニューが、ビュッフェスタイルでいただけます。

朝食の後は、「ガーデン街道」一の有名人、紫竹昭葉さんが作った、

花いっぱいのガーデンを散策。代表だった紫竹おばあちゃんこと、

紫竹昭葉(しちく・あきは)さんが60代で残りの人生をかけて

一念発起。一から庭づくりを始めて、2019年で30周年を迎えた、

昭葉さんの夢が詰まったガーデンです。

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昭葉さんは63歳の時、「子どもの頃に遊んだ、野の花が咲く野原のような

風景をつくりたい」という思いから、十勝平野の真っただ中にある、

1万5000坪の土地を入手。当時は数本の木と小さな家が建っているだけの

ガランとした場所だったといいます。そこに木々や花を植え、家族や

大勢の人の手を借りて、今では一年を通して2500種以上の花が咲く

ガーデンへと育て上げました。

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入り組んだ作りの広いガーデンは迷ってしまうほど。どこに迷い込んでも、

豊かな植物に囲まれた、驚きに満ちた場所が広がっています。

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花モチーフの付いた帽子とお召し物がトレードマークの紫竹昭葉さん。

「おばあちゃん」とお呼びするのが失礼なほど、若々しく、ユニークで

チャーミングなお人柄でした。庭仕事をしていると足も腰も痛くないと

植物と過ごしていらっしゃいました。ガーデンや植物への思いを

メッセージにしてくださいとお願いしたところ、愛用の筆ペンでサラサラと。

「只管遊華(しかんゆうげ) 花は友達 そして貴女と私も花友達ネ」

人生と花の大先輩からいただいた、すっと心に届く、軽やかで、温かい言葉です。

十勝千年の森|光と風が作る感動の景色

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紫竹ガーデンから車で約40分。十勝エリアで最後に訪ねるのは日高山脈

借景に、400ヘクタール(東京ドーム約85個分!)の敷地を誇る、

ダイナミックなガーデン「十勝千年の森」です。

一面の芝が美しい「アースガーデン」は日高山脈の稜線とガーデンが

つながっているように見えますが、これはもともと平らな敷地だった場所を、

土を盛り、切ってつくり上げたもの。丘全体を包む芝も、光りの角度や

風の具合で景色が変化するように、細かく調整されています。

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もう一つの見どころはガーデンデザインの国際的な賞を受賞した

「メドウガーデン」。メドウとは草原という意味で、特にイギリスで

好まれている、草原の景色をイメージしたガーデンスタイルです。

一見すると、自然をそのままにしているような雰囲気ですが、実は

十勝の自生種、原種、園芸品種の組み合わせを数値化し、植栽パターンを

作った上で忠実に植え込み、つくり上げた庭なのです。

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「フォレストガーデン」はもともとこの地の植生を活かしてつくった、

森の庭です。こちらには十勝で自生する野の花を見ることができます。 

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この日のランチは、ガーデンカフェで。人気のパン屋さんが作るパンと、

十勝の放牧豚を使った手作りソーセージで作った、十勝ならではの

素材にこだわったホットドッグが人気です。

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【二世帯を 建てたが息子に 嫁が来ぬ(シルバー川柳)】