長野県観光で行くべき、素敵なガーデン3選
長野県内には、白馬から蓼科にかけて3つの素敵なガーデンが点在しています。
春から秋にかけて、それぞれの季節に見どころがあります。
今回は、秋のガーデンの様子を老舗花屋の第一園芸がご紹介します。
広大な敷地に広がる花々は、一見の価値がありますよ。
北アルプスが借景の庭│白馬コルチナ・イングリッシュガーデン
冬にはサラサラのパウダースノーを求めて、世界中から
ボーダー・スキーヤーが集まる、「白馬コルチナスキー場」。
スキー場のすぐそばにあり、まるでヨーロッパのような赤屋根の建物は
「ホテルグリーンプラザ白馬」。北アルプス連峰や戸隠山、妙高連峰を望む
高原のリゾートホテルです。
実は、この「ホテルグリーンプラザ白馬」の敷地内に、山の傾斜を生かした
広大な庭「白馬コルチナ・イングリッシュガーデン」があります。
約6000㎡の敷地には約900種、1万8000株もの植物が育っています。
白馬は春の訪れが遅いため、5月から10月中旬まで花を楽しむことができます。
入口から奥に進むにつれて、斜面を登っていきます。イングリッシュガーデン
ならではの、景観を生かしたナチュラルなデザインが特徴です。
こちらのガーデンデザインは、イギリス出身のマーク・チャップマンさんに
よるもの。 もともと生えていた樹木を多く残し、山々の借景を生かした
12の異なる雰囲気の庭が作られています。
特に山の雰囲気が感じられるのが、最も奥に位置する
「ウッドランドトレイル」のガーデンです。本格的な登山をせずとも、
山歩きをしているような感覚が楽しめます。
ガーデニングの本場イギリスでは、花だけでなく「植物と自然が調和した
風景もともに楽しむ」という考え方に基づいて、素枯れた花をあえて
そのまま残し、こぼれた種から芽吹くのを待つこともあるそうです。
ちょっと怖いけれど、どこかユーモラスなオーナメントが置かれているのも、
本場イギリス風のスタイル。
ラ・カスタ ナチュラル ヒーリング ガーデン|
植物の生命力と癒やしがテーマの庭
北アルプスの麓、信州あづみ野に位置するのが、化粧品ブランド「ラ・カスタ」の
ガーデン「ラ・カスタ ナチュラル ヒーリング ガーデン」です。
自然豊かで水と空気がおいしいこの場所で、地下100mの水脈を流れる
アルプスの天然水を生かした製品づくりが行われています。それと同時に、
清らかな水がガーデンの池や小川にも引かれています。
「植物の生命力と癒やし」がテーマのこちらのガーデンは、ゆっくりと
園内を散策できるように、1日約100人限定、午前、午後の二部に分けた
完全予約制となっています。 そのため園内はとても静かで、隅々まで清潔に
美しく保たれています。特に池や川は、ガーデンの休園日に水を止めて
丁寧に洗われているとか。「庭も化粧品づくりと同じような気持ちで
整えています」と、ガーデナーさんから伺いました。
初秋の白樺林の小道ではキキョウやシュウメイギクといった
和の趣がある花にも出会えます。
ガーデンの奥にある、洋館の「ファクトリー」では香りの手作り体験も。
アロマテラピーを応用したオイルトワレやバスオイルなどを作ることができます。
こちらで咲いている一年草の多くは、近くにある自社のナーセリーで
育てられたもの。いつ訪ねても花がたくさん咲いているように、短い周期で
植え替えているそう。訪問時の初秋は、オレンジ系の花々に銅葉と呼ばれる
茶系の葉をアクセントに加えた、秋らしいデザインでした。
蓼科高原 バラクラ イングリッシュガーデン│
日本における英国庭園のパイオニア
最後にご紹介するのは、日本のイングリッシュガーデンの草分けである
1990年に、日本初の本格的なイングリッシュガーデンとしてオープン。
イギリスの由緒あるチェルシーフラワーショーで3度も入賞した、
英国園芸研究家でありデザイナーの、ケイ山田さんがオーナーを務めています。
約1万㎡の園内には、約5000種類の植物が巧みに配置され、
季節ごとに表情の異なるガーデンを楽しむことができます。
9~10月はダリアが見頃を迎え、70種類以上のカラフルで華やかな花々が
咲き乱れます。ちなみにダリアはキクの仲間ですが、キクを含めてひとつの
品種と数えると、数ある花の中で最も品種数が多い花ともいえます。
写真を見てください。都会では見かけることが少なくなった
ニホンアマガエルがダリアに集まる虫を捕らえようと、花にとまって
待ち構えていました。
バラクライングリッシュガーデンの園内には、ひと休みにも撮影にもよい
場所にベンチが置かれています。ここでは黄色い花が満開に咲く
ルドベキアと、垂れ下がる穂のような花がユニークなヒモゲイトウが
ベンチを彩っていました。
水色のベンチの周りはダリア、フロックス、アスターといった、
柔らかなピンクの花々に囲まれていました。
鮮やかな水色と引き立て合うように、花はあえて同じ色、
そして異なる品種で見せるのが心憎いデザインです。
お庭作りの参考になりますね。
ガーデンの散策とともに楽しみなのが、ホームメイドのスコーンも
味わえる本格的なアフタヌーンティー。テラス席ではガーデンを眺めながら、
贅沢なひとときを過ごすことができます。
フィッシュ&チップスやカントリースタイルのキッシュなど、
英国らしいランチもいただけます。ガーデン散策の前後に、
両方を楽しむのもおすすめです。
毎年7月上旬に見頃を迎えるバラのトンネルから、白い花々を集めた
レースガーデンを望んで。
チョコレート色の茎と白い花のコントラストが美しいユーパトリウム
“チョコレート”の中に咲く、白いダリア。白を引き立たせる配色が魅力的ですね。
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