強みを見つけ、人生の棚卸し【生きるヒント】―2

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      誰もが生きた分の財産を持っている

 「人生100年時代」といわれるこれからを、私たちはどのように

生きていくべきか。前回はお金などの心配ばかりをするのではなく、

新しい生き方を模索できるチャンスと捉えましょう、という話をしましたが

今度は、これまで自分が築いてきた「財産」を見つけていきます。なぜなら

今後の長い人生で、あなたの強みを生かさない手はないからです。

このようにお話しすると、「私はたいしたことはしていない」

「何の資格も持っていない」と自信なさげに言う方も少なくありません。

私たちを取り巻く社会やメディアは、不安や不満を煽って、物や情報を

売ろうとする傾向があります。そのため私たちは、気付かないうちに自分の

人生についても、つい「足りない点」を探してしまいがち。ですが実際は、

50年生きたら50年分の、70年生きたら70年分の財産を持っているのです。

経験から備えたものが、大切な「財産」

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以前、「料理も掃除も洗濯もそこそこはできます。でも、これだけは他の人に

負けない、すごい力がありません」と話す人がいました。ですが、

「そこそこ」は悪いことでしょうか? 

例えば、最近、共働き世帯向けの家事支援サービスが増えていますが、

日常的に、超一流の料理人に食事を作りに来られても困りますよね(笑)。

それよりも、「そこそこ」に家庭を維持できる力の方が、この場面では

役に立つわけです。 つまり、家事が「そこそこ」できるという自分の

尺度では「小さい」と思うことでも、別の人の尺度や違う世代の人の

目線では、宝物のようなことに映ります。だから、ご自分のしてきたことに

大きい、小さいはないということ。このことをぜひ、心にとどめておいて

いただきたいと思います。 また、つい、「○○大学卒業」や

「○○免許取得」といった社会の尺度が、自分の経験を証明してくれるように

思いがちですが、これらは、あくまでも称号にすぎません。それよりも、

自分自身が経験から備えたものが、ここでいう大切な「財産」です。

称号=財産という発想も、一度取り払ってみましょう。

自分を客観視し、強みを見つける

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これからご紹介する2つのワークでは、どちらも、自分がこれまでに

行ってきた経験や、自分を取り巻く環境を客観視します。それをヒントに、

自分は何が大事なのか、何が好きなのか、どういうときに力を

発揮できるのか、などを見つけていきます。

この棚卸し作業は、いうならば、クローゼットの片付けに似ています。

開かずの間になっていたクローゼットを開け、忘れていた服に気付き、

整理し、時には二度と着たくないと思っていた服にも向き合う。表面だけを

さらうのではなく、ゆっくり時間をかけて、奥から掘り起こして行うことが大事です。

進めていくと、「これってこういうことかしら」と、意識の下に

眠っていた何かが、ふと見つかることがあります。でも、何も見つからなくても

悲しむ必要はありません。「これから何でもできる」と、発想を変えればいいだけ。

つらい経験も、何もないという事実も、すべてこれからにつながります。

それでは早速、行っていきましょう。

ワーク1:過去の経験を洗い出す

生まれてから今の年齢までの人生経験を、「自分史」を書くことで

客観視していきます。

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🔘 西暦と年齢に沿って、「幼稚園に行った」「引っ越した」などの

        出来事を書き、その後、そのときに印象的だったことや、自分がどんな

        気持ちだったかを思い出し、書き出します。その出来事が良かった、

       悪かったといった評価はせず、事実だけを書いていきましょう。

      空欄があっても構いません。

🔘    自分にとって、大きな出来事だったと思うところに色を付けます。

         そのときの気持ちを思い出し、その経験が、自分に何をもたらして

         くれたかを考えてみましょう。
 

🔘    一度にすべての答えがでるわけではありません。日をあけて、家事の

        合間にでも、気にかかる出来事を反すうして考えてみてください。

     「このとき、どういう気持ちだったかしら?」など自問自答し、自分への

        理解を深めていきます。

       もし、ご自身の中で気持ちの整理がついているのならば、大きな出来事の

      他に、つらかった経験や、自分の至らなさを思い知った出来事を振り返るのも

      よいでしょう。

ワークを通じて、自分の成長に気が付いた

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私自身、50歳の頃にこのワークを行い、そんな日々が自分を成長させてくれたことに

気付きました。前回もお話ししましたが、私は子どもを産んだ後、夜泣きに

悩まされました。子どもは愛しいけれど、寝る時間が減り、家のことも仕事も

きちんとできず戸惑いました。でも今思い返すと、子どもが生まれる前の私は、

何でも自分の思い通りになると思っている、傲慢(ごうまん)な人間でした。

でもこの経験を通じて、ワガママな私から卒業していたのです。

「つらかった」「至らなかった」という思いを否定せず、次の同じ場面では

配慮ができる、新しい自分に出会わせてくれたと捉える。みなさんも、

こんなふうに考えてみてください。

ワーク2:今の人間関係を客観視する

経験は、人間関係にも反映されます。というわけで2つ目は、

人間関係を客観視するワークを行いましょう。自分を取り巻く人間関係が、

カテゴリー別にどういう状況なのか、その事実を客観視します。

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🔘 円を描いて4等分し、「家族・身内」「仕事」「地域」「趣味・学び」の

         4つの枠を作ります。

🔘 それぞれに、あなたの交友関係を書き入れます。よく会う人の名前は円の

         中心付近に、めったに会わない人は外の方に記入します。円の中心から

         線でつないで、完成です。

🔘 自分の人間関係が、どの枠に多く、どの枠に少ないのか、客観視します。

        さて、どんな図が出来上がりましたか? びっしり埋まる枠と、スカスカの

        枠があるかもしれませんね。このワークは、埋まった方がいい、スカスカは

       だめと評価するものではなく、今のあなたを構成する人間関係を知り、

       今後にどう生かすかを考えるために使います。

     人間関係が多い枠を、自分が大事にしたい関係だと捉えて、今後もそこを

     充実させていくと考えてもいいし、人間関係が少ないところを増やして

     みようと考えてもいい。正解はないので、自由に考えてみてください。

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【定年後 引き算ばかり 上手くなり(シルバー川柳)】