迷う時こそ学び直しを【生きるヒント】―1

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          今の人生でいい?迷う時こそ学び直しを

人生100年時代」といわれるこれからの生き方について、

ご一緒に考えていきましょう。私は子ども時代を、東京郊外の新興住宅地で

過ごしました。血縁も地縁もない場所で、母は女手一つで、私を一生懸命

育ててくれました。ですが、私は大人になってから、つくづく自分には、

生活の知恵がないと思う事態に直面しました。

一人暮らしをすれば、毎日の料理がうまく作れない。結婚して子どもを産めば、

夜泣きに悩まされる――。誰にも相談できずにいましたが、あるとき、

これは私だけの問題ではなく、社会全体が抱えている問題なのではないか、と

気付いたのです。

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例えば、行政の子育てサークルなど、今の社会にはさまざまな支援が存在しますが、

それに辿りつけない人もいます。もっと気軽に、「子どもが泣きやまなくって」と

相談できる人や場が、今の社会にはないのでは……。

そんな思いから「家事塾」を作り、さらに2017年度からは、大学で地域の

課題を解決する人材育成プログラムを開講しています。このプログラムでは、

これからどう生きて、自分をどう社会に役立てていくかを考えます。

人生100年時代」は、物事の明るい面を見ることが大切

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さて、みなさんは「人生100年時代」という言葉を聞いたことはありましたか?

ニュースやCMなどでよく使われるようになりましたが、簡単にいえば、

「長生き時代」になったということ。この言葉から、どんなイメージが

浮かびますか? 老後資金が心配だ、病気になったらどうしよう……と、

不安が先立つ方もいらっしゃるかもしれません。実際、100歳まで年金と

蓄えで生きるには、80歳前後まで働くことが必要、という試算が出ています。また、

親の世代と違い、国が私たちの面倒を最後まで見ることは不可能でしょう。

ずっと働いて自分の面倒を自分で見なくてはいけないなんて、

世知辛い時代になったものだ、と思うかもしれません。ですが、私たちはつい物事の

暗い面だけを見て「対処しなきゃ」と思いがちです。しかし暗い面は、

必ず明るい面と表裏一体になっています。

例えば高度経済成長期は、女性の場合、学校を出たら早く結婚するのが

一つの「成功」の姿でした。みんなが同じ目標を持っていたこの時代は、

「どう生きたらいいか」という悩みはあっても、それ以外の選択をするには、

よほどの覚悟が必要だったでしょう。対して今は、「多様性の時代」と

いわれ、結婚も仕事も好きに選択できます。今は、自分の生き方に真摯に

向き合えるチャンスが与えられているのです。長生き時代も、むやみに

不安がるのはやめて、新しい生き方を探ってみましょう。

ライフシフト」で、人生のステージを捉え直す

ところで以前、高校生の授業で「70歳では、何をしていそうですか?」と

いう質問をしたことがあります。すると想像がつかないのか、「縁側で

日なたぼっこする」と話す生徒も(笑)。みなさんは、70歳から100歳まで

日なたぼっこして生きていきたいですか?

ここで知っていただきたいのが、今話題の、「ライフシフト」という考え方です。

ロンドン・ビジネススクール教授のリンダ・グラットン氏らが提唱し、

『ライフ・シフト』という本が邦訳されています。要約すると、

「人生はマルチステージ化する」と言っています。

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図を見てください。上は、従来の人生のステージの考え方です。

20歳前後までは学びのステージ。ここで学んだことを元に、60歳前後まで

「働き」ます。賃金が発生する活動だけを指すのではなく、家事や子育て、

地域の活動など、生活知を駆使して「生産」する時期がこれにあたります。

そして残り20年が、「余生」といわれる時間です。下は、「人生100年時代」の

ステージの考え方。「働く」ステージが2回に

分かれ、80歳まで延びます。この場合、たった20歳前後までの学びだけで

60年間も生産し続けるのは無理なこと。自分の中にも「このままでいいの?」と

いう思いが生まれるでしょう。そのため、途中で「学び直し」を行い、

再び「働く」ステージに戻ります。

「学び直し」は何度でも、いつ行ってもいいです。子育てや介護が終わった

ときなど、環境の変化が後押しとなることも。次のワークで、自分の、

今後の節目となりうることを書き出すと、発見があるでしょう。人生を

間違わず、はみ出さず走るのではなく、何度でも走り直す。これがライフシフト

大きな観点です。ワーク:これからの人生で起こりうることは ?

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これからの自分の人生の節目になりそうなことと、そのときのポジティブ

感情とネガティブ感情を想定して書いてみましょう。あえて両方の感情を

書き出すことで、新しい考え方に気付くことができます。

これからの人生を見通す下準備にもなります。

【記入例】

  1. 起こりうること
    夫の定年退職
  2. ポジティブな感情
    夫と好きなところに行ける
  3. ネガティブな感情
    年金生活になって不安だ

これまでの人生経験がすべて武器になる

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わざわざ「学び直し」と銘打たなくても、しなやかにいろいろなことに

挑戦してきた方もいらっしゃるでしょう。私自身も、常に新しい仕事に取り組んできてはいますが、不思議なことに、ただ目の前の現実に対応している

だけでは、先に行けなくなるときが来るのですね。

私の場合は、50歳を前に行き詰まりを感じ、2年間、通信制大学でこれまで

関わってきた「家事」について、改めて学びました。マラソンだって、

途中で水分を補給しなくては走り切れないように、人生も長くなれば

長くなるほど、一度立ち止まって、また走り出すための栄養補給が

必要なのです。「学び直し」を行うなら、社会人向けに

プログラム化されたものや、リカレント教育OECDが推奨する、生涯に

わたって教育と就労を交互に行うこと)課程などを受講する方が

望ましいですが、もちろん、仕事をして、そこから学ぶ手もあります。

ただし、趣味のようなことではなく、これから自分ができること、

やるべきことを探っていきましょう。

 つまり、「学び直し」に向かう前に、これまでの自分を知ることがとても

重要になります。「今まで何をしてきたか」「どんなことが得意なのか」

「自分らしさとは何なのか」など、自分を「棚卸し」して、自分の「武器」に

気付きます。家事、子育て、仕事、PTA活動など、これまでの人生経験や

生活知すべてが、あなたの武器です。それを元に、自分を生かせることを

見つけるのです。「ライフシフト」自体が、これからの生き方の正解では

ありません。ですが、自分の中の「今のままでいいのかしら」という思いに

気付いたなら、自分の「棚卸し」は必ず意義があります。

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【人格の 格差広がる 高齢者(シルバー川柳)】