《勝美ちゃんのお世話-9:お母様の嫉妬》
好美さんのご主人から、勝美ちゃんのお母様から・・・
「和子に勝美もひろしも取られる様な気がすると・・・」と聞いて好美さんの
ご主人も「彼女の嫉妬だと思うよ~和子さんにも立派な息子さんが居るのに~
思い掛けない事を言うよね?」って笑って居られたけど~、和子は勝美ちゃんの
お母さんは心身ともに疲れて居られるのだと思い、聞き流して居ましたが、一応
センター長にはその旨お話しをして置きました。センター長も「お母さんの
嫉妬よ~そんなの?気にする事無いよ~」言って下さり、何時もの様に
勝美ちゃんのサービスに入って居ました。
ある日センター長と2人で勝美ちゃんの入浴介助に伺うと・・・お母さんは
「今日で和子さんのサービスを打ち切って下さい」と言われ、和子は好美さんの
ご主人から凡そ聞いて居たし・・・センター長にもお話しをして置いたから
左程、驚きはしませんでしたが、センター長と2人で「え~なんで???」
と・・・きのうまで何事なくサービスを勤めて来たのに・・・と
思いましたが、勝美ちゃんのお母さんからお断りを宣告されて・・・
その日は、2人で勝美ちゃんの入浴介助を頑張って終わりに・・・
お母さんは、和子が勝美ちゃんやひろし君の愚痴ばなしを聞いて上げる事が
悔しかったのか???唯、和子は特別に可愛がる事も無く、ヘルパーとして
このお宅に勝美ちゃんのお世話に入って他の利用者さんと変わりなく
お世話をするだけなのに・・・でも~お母さんからお断りの宣告を受けても
疚しい事は微塵も無いから悔やまれる事も有りませんでした。
その時、勝美ちゃんのお母さんは、センター長と勝美ちゃんの入浴介助を
して居る時に「一寸出掛けて来ます」と言って外出をされて・・・
センター長は「和子さんと勝美ちゃんをお風呂に入れるのにタイミングが
合って本当に良いコンビだったのに・・・」と言って和子より
センター長の方がショックを受けてがっかりされてました。
其れから暫くしてお父さんも透析から戻られ、お母さんも外出から
お帰りに成って、お寿司屋さんに嫁いでいる次女の娘さんもお母さんと
ご一緒に見えて・・・「さっきは和子さんにサービスをお断りしたけど
やっぱり明日からも、今まで通りお願いします」と言われびっくり・・・
聞く所に依ると2人の娘さんの所に相談に行かれて2人の娘さんから・・
「お母さん、馬鹿じゃ無いの?遂に認知が始まったの?あんなにお姉ちゃんや
ひろしの事を懇親的に面倒見て呉れるヘルパーさんは和子さんしか
居ないよ~」と言って滾々と2人の娘さんがお母さんを説得された様です。
又透析から戻って来たお父さんも、この話しを初めて聞いて、「お前の方が
可笑しいよ~和子さんに『勝美とひろしを上げる』と言っても、のし付けて
返されちゃうよ~」と言って大笑い・・・
最終的には、勝美ちゃんのお母さんには、多少のシコリが心に残ったかも
知れませんが、飛んだハプニングでした。
だからと言って、和子には特別扱いもして無いので今まで通り・・・
お母さんにも気を使いながら・・・サービスを・・・(笑)
【恋かな?と 思って居たら 不整脈(シルバー川柳)】