《ニットの編み機》
和子は元々近江の国・織物の町で育ったので、横浜に来てもやっぱり
繊維関係のお仕事が好きで、従業員50人ほどの会社ですが、ニットの会社に
社員として採用されて、高島屋の通販のガウンの生地を編んで居ました。
《ワインダー》
工場の入り口にはワインダーと言う糸巻きの機械が有って、昔の寮生活を
思い出しました。此処のワインダー部門で糸巻きをして居たアヤちゃん(笑)
彼女はお姉さんが2人居て当時は独身はアヤちゃんだけで、2人のお姉さんは
其々に結婚をしてお子さんもいらっしゃる様でした。
彼女は幼い頃にお姉さんとお庭で焚火をして居て、着ているお洋服に火が移り
見るも無残な大やけどを負ったそうです。其れも顔面に火傷を負って
見るも無残なお顔をされて居ました。やっぱり彼女も和子と同じ年で
ご両親の高齢出産で、取っても可愛がって育てられた感じで、
結構、我儘な性格の様でした。
和子がこのニットの会社に入社した頃は40代の中頃で、当然アヤちゃんは
婚期は逃してお母様と2人暮らしでした。
年老いたお母様はアヤちゃんの老後を心配して、自宅の傍に4所帯ほどの
アパートを建ててアヤちゃんの老後はこのアパートの家賃で生活が出来るように・・・
このアパートを建築中に15歳ほど年の離れた長女のお姉さんが癌で亡くなり
義理のお兄さんは一人に・・・するとアヤちゃんは「私は義理のお兄さんと
結婚するかも???」って(やっぱりアヤちゃんも結婚に憧れて居るんだな?)
って思いましたが、和子が会社を辞めてから、風の便りで51歳で急に
心臓発作で亡くなったとか?可哀そうなアヤちゃんでした
【長寿者に 「ひけつ」何かと 医者が聞き(シルバー川柳)】