この利用者さんは若い頃から、殆ど全盲に近い方でご主人も眼の不自由な方で
若い頃は自宅の一階でマッサージ師を営んで居られた様です。80歳の時に
脳梗塞を患い右半身不随で、このお宅に週に2日程お世話に行って2時間半で
掃除洗濯・食事の支度にお買い物・入浴介助と・・・又偶には車いすで通院介助と・・・おばあちゃんのお住まいは3階建てのお宅で一階は、もうお店も閉めて
物置に・・・2階におばあちゃんのお部屋と若夫婦のリビングが有って3階が
若夫婦のお住まいで息子さんは自宅から5~6分の所でマッサージを営んで
居られました。若い頃からの全盲ですが、取っても明るいおばあちゃんで
和子が伺うと取っても喜んで呉れて・・・
又取っても前向きな方で「歩かないと筋肉が落ちるから・・・」と2階から
リフトで手探りで降りて介護用の乳母車を引いて30m程の路地を良く
散歩をされて居ました。只、ヘルパーとして、このおばあちゃんのお世話を
するには「全ての物を動かしたら絶対に有った所に返す」と言う鉄則が有ります。
和子が帰った後、おばあちゃんが物を取るのに不都合をしない様に・・・
和子の在宅介護をした中でも一番印象深い忘れられない
天羽のおばあちゃんでした。
【人恋し 恋とは違う 人恋し(シルバー川柳)】