ある日親奥様は体調を崩し大津の赤十字病院で診察を受けられました。
その結果検査入院とかで暫く入院されてその後、数ヶ月三男の息子さんの
お宅にお世話に成って其処から病院通いをされて居ました。
三男のお宅では菊のお世話をする事も無いし・・・お宅で日記などを書いて
静養されて居た様です。
又病気が再発して再入院をされてからか?和子には良く分かりませんが・・・
その手帳にビッシリと書かれた日記の内容は聞く所に依りと本宅の若奥様の
悪口がびっしりと書き連ねて有ったそうです。その日記を若奥様はどの様にして
眼を通されたのか?何の気なしに・・・旦那様が見せたのか?
或いは旦那様が読んで、掻い摘んで若奥様に話されたのかは分かりませんが・・・
今、和子は子供を持つ母と成り、当時は未だ々娘だから理解は出来ませんでしたが・・・どうして若奥様の耳に入ったのか?
大概は若奥様に見せないで・・・伏せて上げる物だけど・・・
其れを知った奥様の心境は如何だったでしょうね?
縁有って山中家の「五代目・山中正吉」の奥様の座に就きキツイ姑さんに
大勢の子姑さんの所にお嫁に来て常日頃・親奥様の顔色を眺めながら・・・
生活し・・・偶にお店から帰って来る旦那様に愚痴話をすれば・・・
「もう老い先短いから我慢して遣って呉れ・・・」と言って微塵も見方をして
呉れない。 偶に台所で夕飯の支度をしながら「私も6畳1間のアパートでも良いから
伸び々とした生活がして見たい」と和子に何度か零された事も???
未だ々未熟な和子でも夫婦2人で居る時は旦那様も若奥様の味方を・・
せめて2人で居る時位慰めて上げれば良いのに・・・
【お迎えは どこから来るのと 孫が聞く(シルバー川柳)】