和子のこぼれ話-123 〜洋服ダンス〜

前の年の暮れには外木さんも収入オーバーで市から明け渡しを命ぜられ
本郷台の方へ越され3月には和子の家の上の市川さんも旭区に・・・
市川さんが引っ越される日の朝、仕事に行く前に「じゃ〜お元気でね?」と
挨拶をして仕事に行ったのに〜夕方仕事から帰って来ると未だ裸電球が付いて
引っ越しの支度を???「どうしたの?」って聞きに行くと「日通に
引っ越しを頼んだんだけど、夕方に積みに来て倉庫に預かって明日新居に
荷物を届けて呉れる」とか?素敵な洋服ダンスが未だ積まれないで残って居た
「この箪笥は?」と聞くと彼女は未だ結婚して5年ほどで「結婚する時に
折角親に買って貰ったんだけど〜パパが『要らない』と言うから捨てるのも
勿体ないし・・・悩んで居るの?」って???
和子の洋服ダンスも大分ボロに成ったし〜思わず
「じゃ〜家に置いて行く?」と・・・彼女は、「捨てるのも勿体ないし、貰って呉れるなら嬉しい」と
喜んで呉れるし和子も自分のを捨てちゃって〜と思い市川さんの洋服ダンスを
頂く事に・・・運送屋さんに家まで下ろして貰って・・・3畳の間に〜


夫が帰って来て「この箪笥どうしたの?」と言うから事情を話して
「私の洋服ダンス壊してね?」って頼むと「勿体ないよ〜一緒に持って
行こう」と言う事で和子の箪笥も命拾いをした。