和子のこぼれ話-41〜和子の結婚生活―8

横浜に来て和子の身寄りと言えば勇ちゃんと銀座ヤマガタの社長だけ
勇ちゃんも、(子供の頃に樋田の実家に時々遊びに来た)と言うだけで
馴染みも何も無い、ヤマガタヤの社長も従兄妹と言うだけで全然馴染みは無い
只々夫を頼りにするだけ・・・でも其れを覚悟で横浜に来たのだから・・・


そんな和子を越野で知り合った近ちゃんは、和子の事を良くして呉れたし・・・
アパートの前の本谷さんも妹の様に可愛がって呉れた。今度又洋光台の
団地に越せば一から始まり・・・そんな一人ぼっちの和子にも・・・
団地に4月に越して来て7月には次男誕生・・・
病院から帰って来ると長男は喜んで「僕んち赤ちゃんが生まれたんだよ〜
「あきやまこうじ」って言うんだよ〜〜〜と・・・


前の公園で子どもと遊んで居るとお向かいの棟の奥さん・・・
子供を交えて話して居ると、「家の旦那は滋賀県の日野の人!」と・・・
日野と言えば和子が行儀見習いに行った酒屋さんの本宅と同じ・・・
そんな会話から・・・すっかりお友達に成り彼女も男の子2人で双方に
同じ年、何と無くご主人が「滋賀県の日野」と聞いただけで親しみを感じ
お互いに家族ぐるみでお付き合いを・・・
「まこくんのオバサン・だいちゃんのオバサン」と・・・
みなさんに羨ましがられる様なお付き合いでした。