和子の生い立ち-88〜清水のオバサン〜

前の公園で遊んで居ると、皆さん同年代のお母さんがやっぱり子供を連れて
公園に来て仲良しに成ります。ひでくんのお母さん、越智君のお母さん
英明君、ま〜くんと・・・
そうそう〜19棟の大ちゃんも・・・大ちゃんにも義則君って浩ちゃんと
同じ年の弟が・・・お母さんとお話しをすると彼女は鶴見の出身でご主人は
滋賀県の人とか?「エッ?滋賀県って何処〜?」って聞くと「日野の音羽」と?
日野の音羽と言えば、娘の頃にお世話に成った山中さんのお宅の傍?
山中さんのお宅には一年程しか居なかったし〜アチコチ散歩をする様な
余裕は無かったから「音羽」と聞いても良く判りませんが、遠い滋賀県から
横浜に来て、此処で郷里の方と巡り合えるなんて・・・其の時はご主人も
良く知りませんが、取っても親近感を感じすっかり仲良しに成りました。
又19棟の106号室は家の向かいの真下で子供がお部屋で遊んで居るのが
見える感じ、誠は社交的で何処にでも遊びに行きますが、大ちゃんは
お母さんにピッタリで一人で外へは遊びに行きません。偶に家に来ても
北側の窓を眺めて我が家を見つめ、台所に母の姿が見えると「お母さんが
心配するから帰るね?」って5分も経たない内に帰ってしまう?
誠は大ちゃんの家に行くと一日中でも帰って来ない?
何時も行き浸りだから「悪いね?」って詫びると「まこくんが来ると
大助を遊んで呉れるから返って有り難いわ〜」って
其の言葉を真に受けて殆ど毎日、大ちゃんのお宅へ・・・
そんな日々を過ごす様に成ってお互いに家族ぐるみで親しく成り
双方の鍵を預け合う仲に・・・又ご近所からも羨ましがられヤッカミを
聞く事も・・・お互いに「清水のオバサン・まこくんのオバサン」と
呼び合い、取っても仲良しでした。