和子の生い立ち-32〜職場で大怪我〜

洋一との危うい危機も何とか納まり再度、和子の要望も聞いて呉れて
今度は結婚を前提に、お付き合いを始めましたが、昔人間の堅物な
両親はきっと、猛反対をするでしょう?でも〜和子は諦められず
両親には内緒でお付き合いをして居ました。


有る日、中川正ちゃんと組んでお仕事をし、ビーム1本が巻き終えて
切り替えの時、巻いた糸が固く巻ける様に押さえている直径12〜3センチの
鉄の棒と床との間に足の薬指を挟まれ「痛い・痛い・・・」って大声で
叫びましたが、正ちゃんは慌てて逆にエアーを掛けて・・・薬指骨折の
大怪我をしました。勿論会社の車で豊郷病院へ運ばれ「右足薬指骨折」と
其れから1ヶ月会社の医務室へ入院!勿論労災で毎日豊郷病院へは会社の
車で送迎・・・食堂を出た所の掲示板に「西工場・サイジングの小林和子さん
大怪我・・・」って大きく貼りだされて・・・お部屋の仲間が
医務室へお見舞いに来て呉れて、石田美末枝ちゃんは大粒の涙を零して呉れて
「小林さん、寂しいよ〜早くお部屋に帰って来てよ〜〜〜」って
嬉しかったです。実家の母に連絡を・・・と気に成りながらペンも持てず
豊郷病院へ治療に行ったら、誰か知り合いに逢いました。その当時、君子は
花嫁修業中で、川相の藤内さんのお宅に和裁を習いに行って居ました。
病院の中で出合ったお知り合いに「実は会社で怪我をして医務室で休んで
居ると藤内さんのお宅に姉が行ってるから伝えて欲しい・・・」と
お言伝をしましたが、やっぱり和子も手紙を・・・