和子の生い立ち-31〜喜びの再会〜

もうお付き合いを始めて2年近く経って居たかな?
有る日、洋一は「ラブホテルに行こう〜」って誘いました。
和子はこれだけは「嫌です結婚をする迄は・・・」と拒み続けました。
「じゃ結婚すれば良い、結婚しよう?」と・・・
今の若者なら〜ううん?今の時代なら、和子も洋一とラブホテルに
行ったかも知れない。でも〜今から40数年昔は、中には未婚の母に
成ってる女性も居ましたが、和子は結婚する迄は絶対に許せませんでした。
和子は「2人の両親家族に祝福されて結婚をしたい」と言い続けましたが
洋一はどうしても聞き入れて呉れ無くって・・・思わず和子は喫茶店から
逃げ出し、(きっと追いかけて来るだろう?)と思いお店を出た所の
物陰に隠れて居ました。所が5分経っても10分経っても洋一は
現れませんでした。正直言って和子はショックでした。絶対に
追い掛けて来ると信じて居たから・・・でも〜「ラブホテルに行こう〜」って
誘われた事を拒み続けた事に後悔はしませんでした。もう一度逢って和子から
「今まで通り付き合って〜?」っておねだりをする積りも有りませんでした。
(自分で喫茶店を飛び出して来たのだから仕方が無い諦めよう〜)と思い
京都駅迄、行って思い出多い東本願寺の境内で暫く思い出を噛みしめて
寮に帰ろうと駅の切符売り場に切符を買いに行ってお金を出そうとしたら・・・
眼の前に洋一の手が???和子は思わず現実を疑いました。
「帰らないで欲しい〜僕が悪かった。もう2度とラブホテルに行こうなんて
言わないから・・・ご機嫌を直して欲しい・・・」と和子は溢れ出る
涙が止まりませんでした。
洋一も慌てて和子を追い掛けたが反対方向に向いて和子を見失い
これ程までに「結婚をする迄は・・・」って言ってるのに〜と思い
後悔をし、やはりお互いに切れた凧に成り思い出の場所を暫く歩き
(もう居ないだろう?)と諦めながらも(若しかして?)と思い
切符売り場に・・・共に再会した事を喜び合いいました