和子の生い立ち-16〜いよいよ・先輩との仲間入り〜

近江織物は、昔3人で織物工場を発足されて丸三工場として始り
800人の従業員を抱える大企業に発展したとか?
大きな敷地に西工場・東工場・加工工場と有り、サージとか
ギャバジンとかドスキンと言う生地を織り加工して出荷する。

和子は西工場の織り場に配属され、茂ちゃんは検査場・よしのさんは
先輩に従兄弟が居てB番が良いとB番の東工場の織り場に配属されました。
略1ヶ月の研修期間も終わり、いよいよ2部制に・・・
早番は5.00〜13.30まで・遅番は13.30〜22.00までの勤務
早番は7.00〜9.00迄の間に1時間の休憩で朝の食事・遅番は13.30分迄に
昼食を済ませ13.30から仕事、17.00〜19.00の間に1時間の休憩で
夜の食事、22時に仕事が終わると即寮に帰って入浴、洗濯23時に消灯
早番の夜は21時に消灯で、朝は4.30分に皆さん起きて、綺麗にお化粧をして
グレーの上下に三角巾を被って4.50分には職場へ・・・

和子は西工場の第二工場に配属されシャットル交換
第二工場には自動織機が縦に14台・横に8台合計112台の織機が
大きな音を立てて動いて居ます。他人と話すのも大声を出さないと
聞こえない。そんな中で8時間仕事をして外に出て来ると
ホッとする反面、暫くは耳が変に成り物音が聞きにくかった事を思い出す

新入社員は4人第二工場に配属されて1人縦2列28台の受け持ち
28台の自動織機に各10本づつシャットル(横糸の駒)が入って居て、
糸が無くなると織機は止まって仕舞う。すると先輩のお姉さんに
「何してるの?早くやりなさい」って大声で怒鳴られる。
シャットルの糸が無くなると自動で下のシャットル受けに落ち次の
シャットルが入る仕組み。1台の織機で落ちたシャットルを全部
取り替えて居ると他の機械が止まって先輩に怒られるから・・・
和子は要領を得て1台だけ2本取り替えて次からは1本づつ・・・
1日中28台の織機の周りで運動会。トイレに行く暇も有りませんでした。