お店の前に縁台を作って「さ〜いらっしゃい・さ〜いらっしゃい・・・」と 大声を上げて何処のお店も賑やかでしたし、銀座通りも活気が有りました。 山中さんのお宅の様に「親奥さまどう致しましょうか？」って 彼処ばってるより、ず〜〜〜と楽しかったです。…

洋一との結婚を夢見て山中さんのお宅で一年、行儀見習いとして お世話に成りましたが、本当に行儀見習いに成ったのかしら？ 只、嫁・姑の争いを見ただけで、今時この様な皇族家の様な 堅苦しい生活をして居るお宅が何処に有るのでしょう？ もっと個人々がリ…

親奥さまの訃報を聞いて樋田から急いで日野に帰って来た和子は 生まれて初めて葬式の場に携わり先ず驚いた事は密葬と 告別式を2度遣る事に驚き、・・・ 親奥さまの遺体が大津から戻って来て友引を避けてお通夜 告別式（密葬）・埋葬し、その後一週間ほど過ぎ…

又々大窪で中川さんと待ち合わせて今度は実家へ・・・ 「中川洋です。和子さんと結婚させて下さい」と和子の両親に お願をすると、頑固な父も（長浜なら〜）と思ったのか 「考えて置こう〜和子とも兄姉とも良く相談をして返事させて 貰おう」と・・・頭から…

山中さんのお宅にお世話に成ってからも暫くは洋一とのお付き合いは 有りましたが、洋一は一度だけ、山中さんのお宅へ来て呉れた事が有り お向かいの空家のお部屋でお話しをした記憶、又甲賀郡の神保の おしげさんのお宅に行って伊賀上野の忍者屋敷に行った事…

中川さんは以前、京都にドライブに行き川瀬駅まで送って貰う約束を 破って実家の辻まで送って下さった事が有りましたが、其れは 彼の計画だったとか？ 彼はその後に、他人様から「聞き合わせに行く時はお寺に行くのが 良い」と教えられ、樋田のお寺に聞き合…

親奥さまも暫くは病気療養中で大津の毅さんの所でお世話に成る様に成り 本宅、山中家も若夫婦家族で平和な日々が過ごせたかの様に見えましたが 現実はそうでも無かった様です。夕飯を済ませて皆さん各お部屋の 戻られて和子は台所で後片付けをして居ました。…

「立派な菊ですね？一寸見せて下さい」と表玄関を掃いて居たら 一人の男性から声を掛けられて・・・「裏にも小菊が綺麗ですよ〜」と 言い、一瞬、親奥さまにお叱りを受けるかと思ったけど、親奥さまは 快く受け止めて下さって裏庭に連れて行って丹精込めた菊…

その後、暫くして親奥さまは体調を崩されて大津の赤十字病院へ・・・ とにかく怖い親奥さまで、日々顔色を伺いながらの生活だから 「今日はお出掛けします」と出掛けられると世の中が変わったかの様に ルンルン気分に成る位、恐ろしい親奥さまだから・・・ …

洋一に失恋した事を旦那様に話した記憶は有りませんが、 和子の心の痛みを察して下さって大津の紅葉パラダイスに連れて行って 下さった旦那さまを思うと「私の夢も破れたし山中家を退職します」とは 言えず、約束通り一年頑張る事に・・・ 秋に成ると親奥さ…