和子の勤めたこの会社は集団就職で地方から、約半分位の従業員が働いています。
和子は入社した当時は、地方からの方が来て居るとは夢々思いませんでしたが、
九州や四国の方が多く、九州弁で「バッテン・バッテン・ヨカヨカ・・・」と
言う言葉を耳にしたり・・・四国の高知県かな?「ユウチュウケン(言ってる)
イ~(うん)」と言う言葉を聞いたり~「ヒッタマゲタ~(びっくりした~)」等々・・・最初は驚くやら可笑しいやら・・・良く真似をして「ヨカヨカ・・・」
何て言っちゃって・・・
何時か春の頃かな?会社の方で家庭訪問とか言うのを遣ってて・・・
勿論大勢の従業員のお宅に個々には行けませんが、地区グループで会社から
ホテルを借りて数名づつご両親を招待して・・・ご馳走を振る舞い
社員の皆さんからご家族にお手紙とか滋賀県のお土産を届けたり~
又ご両親から遠くで働く娘さんにお土産を届けたり・・・し
昭和の36~7年ごろには録音機が有って社員さんに個々にメッセージを
吹き込んで貰い親御さんに・・・又帰りには親御さんからお子さんに(従業員)
聞かせ親睦を深めて居ました。
和子達、滋賀県内の従業員の両親には、会社の近くに有る宮荘クラブで
ご馳走に成り、お土産を貰って帰ったとか?
人々嫌がる 五箇荘の 丸三工場の籠の鳥
二親揃って居りながら 辛い思いをせやならぬ
夜は寄宿舎部屋の中 朝は6時に起こされる
何時いつ見てもこの夢は とうちゃん・かあちゃんの夢ばかり・・・
【人恋し 恋とは違う 人恋し(シルバー川柳)】