勇ちゃんの思い出―4

和子が勇ちゃんのお世話で夫と結婚した当時から勇ちゃん達は夫婦間に亀裂が入り、

団地の越した当時から頻繁に和子の家に来ては「夫とどっちが和子の夫?」

って思う程態度が大きく成って流石に、この様な事を言えば「お前達の

仲人さんだよ~」ってお叱りを受けるかも知れ無いけど・・・言うなれば夫は

他人様だし・・・もう少し遠慮が有っても良いのでは?と思う事が度々有るから・・・

田舎に帰った時に、和子は勇ちゃんに「一度で良いから和子の姉(次女)の家に

行って和子の家で取った行動を遣って来たら~?」と言うと・・・

「そんな事、出来るか?」って言うから・・・「和子の家も次女の家も

同じ条件だよ~」と激怒した。兄貴は(長男)は和子の家の実情を知らないから・・・

「和子、お前は仲人さんに何と言う事を言うんだ~」って酷く怒られた。

その時、兄ちゃんが実家に帰って来て・・・夫婦喧嘩で居候に来た事も

良く知ってるし・・・兄貴に今迄の実情を話して呉れて・・・

結局はその夜、和子の実家には泊まらず・・・暗がりの中を母の実家に

帰って行った。

兄ちゃんも和子との事情を知ってるし・・・暗がりの中を帰って行き・・・

「もう此処にも勇次は来れないだろうな?」って驚いて居たけど・・・

全然効き目は無し・・・

 

その後、和子に「もう家に来ないで・・・」って言われて「行くよ~」と言う

電話は出来ず、電話を掛けて来ると「実家のオバサンは元気か?」って言うから・・・

「知らな~い、お母ちゃんがそんなに気に成るなら自分で田舎に

電話をすれば良いでしょう?」って突っぱねて無視(笑)

其れでも「偶にはおいでよ~」って言って貰えるかと思い、電話をして

来るんだろうけど・・・和子は聞き耳を持たなかった・・・

 

【三回忌 頃から光る 未亡人(シルバー川柳)】